PLUTO 6巻/浦沢直樹

  • 2008/07/31(木) 23:10:56

PLUTO 6―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (6) (ビッグコミックス)PLUTO 6―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (6) (ビッグコミックス)
(2008/07/30)
浦沢 直樹

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半年に1回とか1年に1回とかのお楽しみコミックスがこの2日間で発売ラッシュ。嬉しいようなもっと分散してくれてもいいような微妙な感じですが、今回刊行の早かった2冊はこのまま刊行ペースがあがるといい。

ってことでPLUTO 6巻です。
5巻は途中経過って感じで可もなく不可もなく、レヴューあげようと思ってたのに打ちかけてて忘れちゃったくらいでしたが、6巻は凄まじく良かった。1巻を読んだ時の衝撃を思い出しました。6巻にしてこれだけの緊迫感と厚みを保持して読者の興味を引っ張り続けるなんてナニモノ。5巻の某シーンは「浦沢直樹ともあろう作家がなぜこんなわざとらしいお涙頂戴をいれる??」と不思議に思ってましたが、6巻のあのシーンへの伏線だったんですね〜。電車で読んでてヤバいことになりそうでしたよ。判ってるのにハメられたー。くそう。

ゲジヒトの謎に関してはミッシングパーツが提示されましたね。あれが全てではないかもしれないしあるいはあの断片をどう繋げるかどう解釈するかは読者次第になってそれは作者の意図するものとは違うかもしれないけど、ここまでパーツが用意されていれば浦沢直樹が斜め上とか2歩先とかの回答を用意してない限り全体は把握できるし、私は作中で提示される謎に全て作中で明瞭明確な謎解きがなされなければいけないとは思わないのであの断片を綺麗に繋げて「はい、どうぞ」より今のままの方が個人的には好みだけど、どうやって処理されるのかな。あ〜、でも×××が▲▲博士に●●●●●●●渡してたからなあ。■■の過程で明確にされるのかな…(ネタバレを防ぐために伏字でお送りしております)。それと浦沢直樹って絵が上手い作家さんとは思ってたんですが、微妙な表情の描き分けがすごくいいな〜って今回改めて思っちゃいました。

思った以上に粛々と原作通りに展開していて起承転結ならすでに「転」ですが、早く結末を見たいようなずっと続いて欲しいような。

海獣の子供 3巻/五十嵐大介

  • 2008/07/31(木) 23:07:52

海獣の子供 3 (3) (IKKI COMIX)海獣の子供 3 (3) (IKKI COMIX)
(2008/07/30)
五十嵐 大介

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一見謎に迫っているように見えるけど、終わりに向かっているのかこれが始まりなのか全容が未だに見えないですね!評価って絶対的であるべきだと思うのであまり好きな言い回しではないですが、終盤の某シーンで思わず”諸星大二郎チック”とか思ってしまいました。

なんていうか、長編だとこんな話作りをする人なんだな〜というか、短編と長編の違いなのかそもそもお話の作り方自体が変わっているのかは不明ですが。「魔女」の胸を衝かれるような濃密さとか「はなしっぱなし」や「幽」掲載短編の話まるごと情動であったり感覚であったりするのとは違う、端正で雄大な物語。3巻まで来てみると、1、2巻のみから受けていた印象と結構変わってきます。少し前に伊藤英明くんがリポーターを務めていた鯨の特集番組を見ていて、1年かけてハワイから南極を回遊し、0mから1000mの深度を行き来して時間も空間も人間の尺度では想像も及ばない世界で生きる鯨には何が見えて何をどんな風に感じるのか、鯨になって鯨の時間を生きてみたいと思ったことがあったんですが、あの感覚を思い出しました。

「どこへ行くのか」って問いが作中で繰り返されてますが、まさにこの作品はどこへ行き着くんでしょうか。

バイオの黙示録/諸星大二郎

  • 2008/07/31(木) 00:10:42

未来歳時記・バイオの黙示録 (ヤングジャンプコミックス)未来歳時記・バイオの黙示録 (ヤングジャンプコミックス)
(2008/07/18)
諸星 大二郎

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ウルトラジャンプなんかで連載してたとは知らなかった。
一時期作風が丸くなったなーなんて思ってましたが、ここのところ往年の諸星節大復活って感じで、長年のファンとしてはやっぱこのテイストが嬉しいです。でも昔ほどむき出しじゃなくてコミカルっぽく仕立ててあったりするのが洗練された印象。奇想っていうか、この人こそまさにワンアンドオンリーって言葉がぴったり。

どのエピソードもすごくいいですね。
特に気になるのは黙示録の始まりである「野菜畑」、「養鶏場」、「案山子」、トリの「風が吹くとき」かな。それにしてもこうも印象的になるのは一部を除いて名前すら持たないキャラクター達の造詣が見事だからでしょうか。諸星キャラって単なる狂言回しや物語を進めるためのコマではなく、キャラクター達が意思を持って物語を動かしている、あるいはそのキャラクターが居て物語が動いていくように思えます。

狂言回しって言えば、女子アナのマスミちゃん可愛いな

栞と紙魚子の百物語/諸星大二郎

  • 2008/07/31(木) 00:08:06

栞と紙魚子の百物語 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)栞と紙魚子の百物語 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
(2008/06/07)
諸星 大二郎

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しばらく本屋に行ってなかったら発売に気付いてなくて慌てて購入。
ムルムルとヨグ以外のキャラが総出演て感じで楽しめました!
栞と紙魚子シリーズ中でもかなり上位な一冊かも。

今回は稲生物怪録の話もありましたが、山ン本五郎左衛門があんなキャラだなんてw段先生の奥さんやっぱカッコイイ2人の馴れ初めが読めたのも良かった!段先生の奥さんといい弁天さまといい、諸星先生の描く女性って皆魅力的。自分の力で自分の進む道を切り拓いていく少年キャラも多く描かれてますが、むしろ諸星作品て男性キャラはヘタレくんで、女性キャラは自分の意思を持って凛々しくカッコイイ。あるいはおとぼけで周囲を振り回しまくったりとかwそういえば今回、栞ちゃんの美少女振りがクローズアップされまくってたのは何故だろう。

それにしてもこのずれまくった緩さがたまんないです!大河なドラマもキレのいい短編も、コミカルな緩い話もシリアスな展開も、等しく面白く読ませてくれる稀有な作家さんですね〜。栞と紙魚子は今は一応連載終了ってことになってるみたいだけど、また再開されることを祈ってます。

秘密-THE TOP SECRET- 5巻/清水玲子

  • 2008/07/30(水) 23:57:48

秘密(トップ・シークレット) 5 (5) (ジェッツコミックス)秘密(トップ・シークレット) 5 (5) (ジェッツコミックス)
(2008/07/29)
清水 玲子

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続きがめっちゃ気になってた「秘密」。まさか半年で次巻が出ると思わなかったのでいそいそと購入してきました。表紙見た瞬間、薪さんがピンで気になりすぎ!

今回は今までとは少し変わった設定になっていて、一つの事実から掘り起こされたまったく真逆の性質を持つ二つの事件に「第九」が関わる趣向。この二つの事件のリンクのさせ方、二つの事件を並列することによって描き出されるメッセージなど相変わらず話の作り方が巧い。この二つの事件の残酷さややるせなさは4巻を除くこれまでの第九シリーズで扱われた事件と同等かと思うんですけど、4巻で変化を感じた作風がそのまま引き継がれていて救いがないんだけど救いがあるっていうか、少なくとも一度読んだ直後に再読可能w

が、しかし、「秘密」っていうストーリーの骨格となる事件と捜査の部分が巧みに描かれるほど、4巻があんな風に終わったせいで気になっていた人間関係が逆にこの作品を読む上で邪魔になってきたっていうか…。薪さんも最初はもっとクールな印象だったのに巻を追うごとに感情むき出しでヒステリックなイメージになってきたし、雪子さんのキャラが立ちすぎてるのと今回青木くんパートが殆どなかったせいで青木くんの印象がすごく薄くなってて、三角関係っていうより単に薪さんと雪子さんの確執ぽい印象を受けるし、しかもそれがドロドロっていうより醜いだけに思える。もっと薪さん・青木くん・雪子さんのパートに比重がないと感情移入もしづらいし、それぞれの感情も見えてこない。確かに物語を動かしていかないと終点には辿り着けないわけだけど、読んでてちょっと目障りな感じなんですよね〜、個人的に…。巧い人だからなんらかの計算があるのかという気はしつつ、時々驚くほどグダグダだったりもするから侮れないw次巻はどうなるのかな〜。

変身猫のパナ/五十嵐大介

  • 2008/06/07(土) 00:33:30

講談社のWebコミックサイトで無料配信されてます。
太っ腹だ講談社!!

ってことでこちらから>
http://moura.jp/manga/michao/pt/index.html

今回「その2」が配信された五十嵐大介のフルカラーWeb漫画。パナちゃんのパナってパナカラーのパナなのかな白地に虹色タビーでめっさ可愛えええええええええええええええええ目もちゃんとキトンブルーだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜表情や仕草がどこからどうみてもにゃんこ。ああああ流石だ。小虎がウチに来た時ちょうどこのくらいだったんですよね〜〜。思い出すな〜〜〜〜。パナのお姉ちゃんの女の子も可愛いなあ。どうやらパナは見たことのあるものにしか変身できないようですが、このシチュがこれからどう活かされてくるんでしょうか

”その1”が配信された時にぎゃあぎゃあ騒ぎながら一緒にを見ていた友人が「この傘差したらどうなるのかな」って言ってたら、まさにそれが”その2”の展開にwっていうか、またまたどうなっちゃうんだパナ!!!”その3”も今回くらい間が空いちゃうのかな??くくっ、蛇の生殺し…。それにしても”その2”は大増ページで、五十嵐大介の巧さが心行くまで堪能できました。色使いもタッチも綺麗だし、早く紙本化してもらって手元に置きたい!!巷には猫漫画が溢れていますが、楽しんで読める猫漫画って本当に数が少ないので五十嵐大介がまた猫漫画に手を出してくれて嬉しいっす!

ところで先日、五十嵐大介の絵をあまり上手くないと評している方のブログを見かけて吃驚。
昔「日本人はぱっと見ただけで絵の上手い下手が判る稀有の民族」って一文を読んだことがあるけど、絵の上手い下手って皆そんなに判ってないと思うよw巧い絵でも地味な感じだと下手って言われてたり、下っ手糞な絵が目がデカくてホワイトキラキラ・トーン多用の派手な絵だと上手いって言われてたりするの良く見かけるもんな〜。

ONE PIECE 50巻/尾田栄一郎

  • 2008/06/07(土) 00:23:07

ONE PIECE 巻50 (50) (ジャンプコミックス)ONE PIECE 巻50 (50) (ジャンプコミックス)
(2008/06/04)
尾田 栄一郎

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表紙がすっごい良い!黒ベースって初めてかな?(黒×白ボーダーはあったけど)気合入ってますね。男性陣もクールだけどナミちゃんがめさセクシーで可愛い〜〜〜残り5人は次巻かな、どんな風に仕上がってくるんだろう

さて、スリラーバーク編終了ですね。
っていうかなんだ、なんつーかなんてこと!!!!!!
こんな展開になってたなんて知らなかったーーーーーーーー!!!!!!
エロ杉なんですけどゾロさん…いやんもうーーーーーーーー、一体何事!?
大人のマンガだよ尾田っちーーーーーーーーーー!!!!
って絶叫ばかりで少しも感想になりません。
とにかく血圧上がりきって心臓破裂して死ぬかそれとも鼻血出過ぎで失血死するかと思いました…くそう(感涙)。なんだそうか、尾田っちもルゾロだったのね…っていうかゾロがルフィを愛してるなら別にカップリングじゃなくてもいい。むしろ純愛の方がいいかも。何言ってるんでしょうか、あまりのエロスにちょっと錯乱気味です。

ウォーターセブン編大団円はいつも通りに楽しく明るく悪くはなかったけどちょっと唐突感と詰め込み感があって微妙にご不満でしたが、スリラーバーク編の大団円はいいですね!伏線もうまく回収されてるし、スリラーバーク被害者の会の方々との交流もすごく良かったし、ブルックさんの過去編も良かった。親バカは相手が犬猫でも鯨でも変わりませんなwここから先、キャラクター達が出会って別れていくだけでなく有機的な繋がりが描かれそうでそれもとても楽しみです。まずは”はっちん”からだなwはっちんと言えば新キャラの人魚のケイミーちゃんめっちゃ可愛い!!!今までのワンピに居そうで居なかった女の子キャラですね。ちょっと天然だけどすごく普通の女の子って感じ。ワンピは本当に女性キャラが皆魅力的ですスリラーバーク編は最初は良かったんだけどところどころ見せ場はありつつ、やっぱウォーターセブン編に比べると七武海まで出てる割に全体的にお話が薄い感じで読み返すことも少なかったんですが、この大団円はすごくいいですね。今までの各シリーズ中で一番好きかも。

ところで最近またワンピをず〜っと読み直してたんですが、「ありがとう」って言葉がとっても多い漫画なのに気付きました。どんな些細なことでも、誰かが自分のために何かをしてくれたら必ず皆「ありがとう」って言ってるんですよね。尾田っちって作家さんの人となりが感じられて、ますます好感度アップです。そこはやはり長く続いている漫画ですし、一過性から継続しての人まで読者も大量に居る分読んでの感想は人それぞれにあるかと思いますが、これだけ売れっ子の漫画家であっても「ありがとう」って気持を忘れない尾田っちの描くものに何の間違いがあろうか。って思います。ぱっと見が”判りやすい少年漫画”の体裁になっている上にメジャー少年誌のメジャー作品てポジションのせいか、ワンピって正当に評価されていない気がして残念ですねー。

50巻があまり素晴らしかったので熱く語っちゃいました!
素敵だ尾田っち!51巻も楽しみに待つ!

不安の立像/諸星大二郎

  • 2008/06/07(土) 00:14:38

不安の立像 (ジャンプスーパーコミックス)不安の立像 (ジャンプスーパーコミックス)
(1993/05)
諸星 大二郎

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私のワンアンドオンリーにしてコミックスを持ってる作家で一番読み返してる諸星大二郎。キャリアの分だけ作品もたくさんあればそれぞれの作品がそれぞれに違った味わいなので読み返す作品も結構分散してます。
なので結構久しぶりに読み返しました。
「不安の立像」は「マッドメン」シリーズと並んで私の諸星大二郎原点。
小学校就学前に初めて読んでからン十年間ずっと読み続けてますが、諸星大二郎ってすっごい大人向けだから子供の頃は全然判ってなくて絵柄と雰囲気の不穏さに恐れ戦いてただけで、大人になって真の怖さが判ったって感じでしょうか。「子供の王国」とか震え上がるくらいコワイー。しかも怖いだけじゃなくて薄ら寒いっていうかもの悲しいっていうか、それが諸星作品に独特の雰囲気を与えてるんですよね。
諸星作品の大きなモチーフとして閉塞された世界で違和感を感じながらもそのまま押しつぶされてしまう者とそこから抜け出そうとする異端者(+そのバリエーション)の二つがあると思うんですが、日本中が沸き立っていただろう高度経済成長期とその前後に描かれた作品に前者が多く、実社会に閉塞感が漂う今の時代に後者が多いように感じるのは表現者としての鋭敏なアンテナ故かなとか考えてみたり(まさかお歳を召して丸(ry )。問答無用の「不安の立像」「子供の遊び」「子供の王国」は当然ながら、コミカルな展開が最後ああやってオチる「復讐クラブ」の怖さ、とぼけたナンセンス「会社の幽霊」、諸星大二郎ならではの微妙にハズれたファンタジー「ユニコーン狩り」、幻想的な「海の中」などハズレなしの作品集だと思います。何回読んでも飽きないですね〜。すごい密度。

ところで諸星大二郎っていえば数年前に西遊妖猿伝で手塚治虫文化賞を受賞した時、饒舌に喋りまくる同時受賞者とは対照的に「語るほどのことは何もありません」の一言でインタビューを終えたのがとても印象に残ってます(インタヴュアーは泣いただろうけどw)。作家は黙って作品で勝負って、諸星先生シビレるくらいクール死ぬまで付いて行きますよ〜〜〜

アフター0 Neo 2巻/岡崎二郎

  • 2008/05/02(金) 22:58:31

アフター0 Neo2 (2) (ビッグコミックス)アフター0 Neo2 (2) (ビッグコミックス)
(2008/04/26)
岡崎 二郎

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心待ちにしてました〜。
今回も1巻に引き続き、Neoの持ち味(?)ちょいダーク系。岡崎作品はこれまでもほのぼのした雰囲気の端々にシニカルさやニヒリズムさが漂っていたので意外ではないといえば意外ではないんですが、Neo 2冊が他の岡崎作品と一緒に本棚に並ぶとやっぱ異色感が漂ってますね。ほんわか系の話は全部Sunちゃんにいっちゃってるせいもあると思うんですけど。

一番好きな話はミステリ仕立ての「すり替えられた悪夢」。私もこだわりのあるモチーフ”匂いが記憶を喚起する”ことによる謎解きとその科学的蘊蓄にワクワクドキドキ。ただ、ページ数の都合かラストがあっさりステレオタイプだったのがちょっと残念です。次点はオオトリに来てる「Massage on the moon」。こちらはハードなSFとロマンティックな200年越しの想いが絡む匙加減が絶妙。「かぐや」は打ち上げの時に会社でカウントダウンを見てたので、余計に思い入れを感じるのかも。「チスイコウモリ」もこんなタイトルからは想像もできないストーリーで、吸血鬼ネタを岡崎二郎らしく仕上げてあって素敵です。「召使いなんて…奥さんになってくれればいいんだよ」ってモノローグがめっちゃ好きwイルカのお話「ストレンジャー・イン・ブルー」は、ちょうど「イルカの島」を読んだ後だったり「海獣の子供」にハマったりしているところへタイムリーなネタでした。「黒い案内人」は「鳥」の岡崎二郎的解釈って感じでしょうか。バッドエンドともハッピーエンドとも言い難い「妙子」と併せてやるせないような切ないような読後感です。冒頭の「ジンクス」こそいかにも岡崎二郎的SSではありますが残る一編「再会」も「世にも奇妙な物語」風アレンジで、なんていうかこう全体的にすごくアダルトな印象を受けます…って青年誌作品に何言ってんだかですが。再編集版10巻末〜Neo 1巻にかけて岡崎作品へのイメージが随分変わる印象でしたが、この2巻でも1巻とはまた違ったイメージが展開されていますね。新鮮な味わいがあります。でもいつものほのぼのSSもやっぱり読んでみたいな〜とか。1本位混じってても良かったかもw
次は「ノベヤマ」の2巻出てくれないかな〜〜〜〜。待ち遠しい!

海獣の子供 1〜2巻/五十嵐大介

  • 2008/02/12(火) 20:09:06

海獣の子供 1 (1) (IKKI COMICS)海獣の子供 1 (1) (IKKI COMICS)
(2007/07/30)
五十嵐 大介

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海獣の子供 2 (2) (IKKI COMICS)海獣の子供 2 (2) (IKKI COMICS)
(2007/07/30)
五十嵐 大介

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チャリを5分こいでバンガードに買いに行ってきました。うーん、なんていうか掌編・短編・長編でそれぞれに切り口が違う作家さんですね!濃さって点ではもちろん掌編・短編の方が濃いけど、切り口が違いすぎるからあまり比較に意味はないような。そして手法や切り口がどれだけ違っても、五十嵐大介作品には根幹にものすごく太いテーマ?メッセージ?があって揺るぎがないのがまたすごい。これだけ確固としてるとご本人が意識してるのかしてないのかさえアヤシイな。作品は作品として「漫画」って形で表現された創作物として素晴らしいと思っていますが、そこと離れた部分で実際の五十嵐氏ご本人の生き方や考え方・捉え方に人間的な尊敬を感じます。枝葉の辻褄合わせに終始していたり口先ばっかで肝心の部分が見えてないような作品が氾濫していて、相対的にそういった作品に接することが多いからかな。友人が「『はっ!』と出来る作品を探してる」って言ってたんですが、そういった意味ではまさに自信を持ってお奨め。

掲載誌は読んでいないので内容を知っているのはこの既刊2冊分ですが、なんつー気になる終わり方。なんかこう、感覚だけで描き上げているようなあの掌編・短編群と、このまさに星を鏤めたようなエピソード達を横糸に登場人物達を縦糸にして織り上げられていく壮大かつ緻密な物語を同じ作家が描いてるって本当に不思議。でもこの設定の端々に溢れる「奇想」はやっぱ五十嵐大介だよね。IKKIって月刊誌だっけ、3巻はいつ出るんだー。琉花ちゃんは冒頭ちょっとエキセントリックな一面を見せていたのに、その後の展開では逆に振り回されっぱなしな感じがちょと残念。今後彼女の持ち味は活かされてくるのかな?それにしても主要キャラが皆可愛くてたまらんっす。自分で絵を描く時は大型の仔犬仔猫みたいなのが好きで手足ぶっとく描いちゃうんだけど、実は線のほっそいキャラに萌えがとまらなかったりしますーーーーーー。いやいやまさか五十嵐大介でキャラ萌えとは…だって私は筋金入りのショタだし五十嵐作品の少女や女達は魅力的すぎるんだ。

ちょっと不満があるのはコミックスの造り。もっと値段高くていいから本文紙質&印刷精度あげてくれ!カラーページは本誌掲載時のまま載せてくれ!も〜、もったいないーーーーー!完全版発行希望。

なんか今誤字脱字を推敲しようと思って読み返してみたらえらい熱く(暑く?)語ってますなあ、自分。恋かしら←他に顔が赤くなる絵文字がなかった